Lesson9-1 味噌のつくり方

毎日の食事で使うことが多い味噌は、
一見すると自宅でつくるには難しいように感じますが、
材料がシンプルでつくり方も簡単なので、
挑戦しやすい発酵食品の一つです。

購入した味噌ももちろんおいしいですが、
自家製でつくる味噌は世界に1つだけの味。

ぜひ自家製味噌をつくってみましょう。

このページでは、初心者にもチャレンジしやすいように、
少なめの分量でつくるレシピ(米味噌)で解説します。

【材料-できあがり2Kg分-】

  • 大豆    500g
  • 米麹(※) 500g
  • 塩      200g
  • 振り塩   小さじ2

※麹は乾燥麹でも可能です。

【準備する道具】

  • 保存容器(※)
  • 麹と塩を混ぜるために使うボウル
  • 大豆を煮るために使う鍋、ザル
  • フードプロセッサー
  • ラップ
  • 重石

(※)保存容器はホーロー容器が使いやすく、おすすめです。
味噌かめでも良いでしょう。
仕込んだ味噌を入れる前に、アルコール消毒してください。


【つくり方】

1.下準備(1日目)

大豆の仕込みには2日間必要です。

1日目に大豆を水できれいに洗い、
たっぷりの水に1晩(10時間以上を目安に)浸けておきます。

大豆は水を吸収すると膨らむので、
途中で様子を見て水を付け足してください。

2.大豆を茹でる(2日目)

大豆の水を切ります。

大豆を鍋に入れて新しい水をたっぷり注ぎ、強火にかけてください。

沸騰したら弱火にし、アクをとります。

湯をたしながら、指で簡単につぶせるくらいの柔らかさまで、
3〜5時間煮てください。

※圧力鍋を使う場合は、圧がかかってから20〜30分が目安です。
大豆の皮などが詰まることもあるので、
注意しながら進めてください。

3.大豆をつぶす

大豆がちょうど良いやわらかさになったら、ザルにあげます。

▶︎ポイント・・・大豆の茹で汁は捨てずに取っておく。

あら熱が取れたら、フードプロセッサーでペースト状にします。

この時、うまく攪拌できない時は先ほどのゆで汁を少し入れましょう。

フードプロセッサーが無い場合は、
チャック付きのプラスチック袋に入れ、綿棒などでつぶしてください。

4.米麹と塩を混ぜる

手を洗い、アルコールで除菌したボウルに米麹と塩を入れ、
両手ですり合わせるように優しく混ぜ合わせます。

5.大豆を加える

4に、3のペースト状にした大豆を加えてよく混ぜ合わせます。

粘土ぐらいのやわらかさが理想です。

硬い場合は、ゆで汁を加えてください。

6.容器に詰める

よく混ざったら、空気をぬきながらボール状にしていきます。

除菌した容器の底に、振り塩(小さじ1程度)を振り入れます。

ボール状にした味噌玉を、容器に3つぐらいずつ入れ、
空気を抜きながら手のひらでつぶすように詰めてください。

これを繰り返し、最後に表面を平にします。

▶︎ポイント・・・味噌玉にすると空気を抜きやすいです。
しっかり空気を抜くと雑菌の繁殖を防げるので、

発酵が上手に進みます。

7.発酵準備

平にした表面に、振り塩(小さじ1程度)を振りかけます。

味噌の表面が空気に触れないように、
ラップをぴったりとかけ、その上に重石を乗せてください。

家に重石がない場合、
ポリ袋に塩を入れて使いましょう。

しっかりとフタをして、仕込みの完成です。

8.発酵・熟成

発酵の期間は環境によって変わります。

冬に仕込んだ味噌は、じっくりと発酵が進むため、
発酵期間は8ヶ月ほどです。

夏に仕込んだ味噌は、4ヶ月〜6ヶ月ほどが目安。

仕込み後、2ヶ月ぐらいで開けてみて、
カビが生えていたらカビだけスプーンで取り除き、
全体を混ぜ合わせて天地返ししてください。

完成まで、こまめにチェックしましょう。

少し味見をして、旨みや甘みが出ていたら完成です。

味噌は生き物ですので、
完成後も発酵が進みます。

ちょうど良い味になったら冷蔵庫で保存し、
発酵を止めましょう。


基本的な味噌のレシピを解説しました。

慣れてきたらもう少し多い量で作ったり、
分量を調整してみてください。

こだわりの麹や塩を使うなど、
材料にこだわっても良いですね。

発酵・熟成期間や分量など、
何回かつくることであなたにとってベストな
「自家製レシピ」ができあがるでしょう。

味噌は微生物の働きでできるので、
失敗することもあるかもしれませんが、それも経験です。

楽しんで挑戦してください。