Lesson9-5 発酵野菜のつくり方

野菜の発酵食品で自宅でできるものと言えば、
代表的なのはぬか漬けですね。

自家製のぬか漬けはおいしく、栄養価も高いですが、
ぬか床を毎日混ぜたり、季節による温度調節があるので、
少しハードルが高いという人もいるでしょう。

もし野菜の発酵食品に挑戦したいなら、
初心者にも簡単な塩漬けに挑戦してみるといいでしょう。

このレッスンでは、

  • ザワークラウト
  • 発酵トマト
  • 発酵玉ねぎ

のつくり方と、それらの使い方について解説していきます。

ザワークラウト

まずは、植物性乳酸菌がたっぷりのザワークラウトを
つくってみましょう。

【材料】

  • キャベツ 1/2玉
  • 塩 10g

【つくり方】

1.キャベツを切る

外側の緑色のキャベツを取り、
内側のキャベツだけ使います。

※外側のキャベツを使うと、
きれいな色に仕上がらないことがあります。

キャベツを洗い、千切りにしてください。

2.キャベツと塩を混ぜる

ボールに千切りしたキャベツと塩をいれ、
しんなりするまでしっかり揉み込みます。

3.キャベツを容器に入れる

消毒した容器に、キャベツを入れてください。

キャベツから出た水分も一緒に入れます。

お好みで、スパイスやハーブなどを一緒に漬けてもOK。
例)ブラックペッパー、ハーブ、クローブ、鷹の爪など。

キャベツが空気に触れないように、
ラップをぴったりと密着させてください。

ラップの上には、塩を入れたポリ袋などで重石をします。

4.発酵させる

常温で2〜3日を目安に発酵させてください。

夏は1日、冬は5日ほどかかることもあるので、
季節によって調節しましょう。

酸味が出てきたら完成です。

冷蔵庫で保存してください。

【ザワークラウトの使い方】

  • 肉の付け合わせ
  • 餃子の餡(キャベツの代わりに)
  • シーフードと和えてシーフードサラダに
  • スープや煮込み料理に

ザワークラウトはそのまま食べてもおいしいですが、
スープや煮込み料理に使うと肉をやわらかくしてくれます。

発酵トマト

ビタミンA、C、Eやリコピンが豊富なトマトは、
発酵させることでさらに栄養価が高まります。

また、漬けるだけでトマトソースのようになり、
旨みもアップ。

トマト缶の代わりに使えますが、
加熱殺菌されたトマト缶とは異なり、
発酵トマトは生きた菌の力をそのまま食べることができます。

【材料】

  • トマト 3〜4個(約450g)
  • 塩   9g

※トマトは新鮮なトマトを使いましょう。

【つくり方】

トマトを1cm角に切ります。

※トマトの皮が苦手な人は、皮を湯むきしてください。

消毒した容器(ジッパーバックでもOK)にトマトと塩を混ぜ入れ、
フタをして常温で2〜3日発酵させてください。

※好みで鷹の爪を刻んで入れてください。

旨みが出てきたら、冷蔵庫で保存します。

保存期間は約2週間です。

【発酵トマトの使い方】

  • カレーに入れてトマトカレーに
  • トマト缶の代わりに、パスタソースに
  • 氷水で締めたパスタと合わせて、冷製パスタに
  • チキンやハンバーグの煮込みに

発酵玉ねぎ

血液サラサラ効果がある玉ねぎ。

そのまま食べると刺激が強すぎて
苦手な人も多いのではないでしょうか。

塩と混ぜて発酵させると乳酸発酵して酸味と旨みが出るので、
食べやすくなります。

いつもの料理に、生の玉ねぎの代わりに使ってください。

【材料】

  • 玉ねぎ  2個(約400g)
  • 塩    12g
  • 水    100ml

【つくり方】

1.玉ねぎをみじん切りにします。

2.ボウルに玉ねぎのみじん切りと塩を入れてよく混ぜ合わせます。

3.水を入れて、全体をなじませます。

4.消毒した保存容器に入れてフタをし、
常温で発酵させてください。

発酵日数は、夏は1〜3日間、冬は6日間前後が目安です。

1日1回、フタを開けて空気を抜きましょう。

汁が白く濁り、酸味が出てきたら完成です。

完成後は、冷蔵庫で保存してください。

【発酵玉ねぎの使い方】

  • そのままタレとして、冷奴やサラダに
  • オリーブオイル、レモン果汁、塩胡椒を混ぜて、
    オニオンドレッシングに
  • 食パンにケチャップとチーズと一緒に乗せて、
    ピザトーストに
  • 玉ねぎの代わりにドライカレーの材料に

発酵野菜の作り方について解説してきました。

一度つくって冷蔵庫にストックしておけば、
忙しい平日の時短レシピにも役立ちます。

このレッスンで学習した野菜以外にも、
なすやきゅうり、白菜、きのこなど、
さまざまな野菜でつくれます。

お好みの野菜で発酵野菜をつくってみましょう。

Lesson9では味噌、塩麹、ヨーグルトなど、
代表的な発酵食品のつくり方を学んできました。

どれも自宅でできる簡単なものばかりなので、
さまざまな自家製の発酵食品をつくって、発酵生活を満喫してください。